僕は野球少年だったが、高校球児だったとは明言できない。

中途半端に、高2の途中で辞めたからだ。

 

とはいえ、一番長く関わったスポーツであることは間違いなく、サッカーのワールドカップよりも、なんだかんだWBCや高校野球の方が興奮する。

 

その中で、というよりも、これまでのスポーツ観戦の中で一番興奮したのは、2009年のWBC決勝、韓国戦の延長10回表、2アウト2・3塁の場面でイチロー選手が放った決勝タイムリーだろう。

 

あれを上回る興奮をこれからの人生で経験できるのだろうか。

 

あの打席だけを切り取ったら、いつものヒットメーカーに映るかもしれないが、それまでは絶不調で、「ここでイチローかぁ…」と、期待と不安が入り混じっていた人は少なくないはず。

 

長島茂雄の現役時代を知らない僕にとって、あの場面で、あんなに美しいセンター前ヒットを放ったその瞬間から、ミスタープロ野球はイチロー選手であり、スーパースターたるものが目に焼き付いた。

 

そのスーパースターの引退をYahoo!ニュースで知ったが、あまり驚かなかった。

 

オープン戦の成績を受け入れずに、現役にしがみつくような方には思えなかったからだ。

 

あともうひとつ思ったのは、どんな人も年齢には勝てないんだなということ。

 

僕もあと数ヶ月で四十路を迎えるので、そういった現実に直面した際には、受け入れながらも抗い、そしてまた受け入れ、潔さも忘れずに生きていこうと思う。

 

って、冷静なことを書きながら、こみ上げてきているのは内緒ね。

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