母は読書が趣味である。
片手で器用に読む。
そして早い。
僕が毎月その本を見繕っていたが、今月から一緒に行くことにした。
理由は単純に、自分で選んでほしいから。
体が不自由になると、どうしても与えられることが多くなり、それが普通になりがち。
そして徐々に自分で考えなくなっていく。
特に母の場合、これまで自分を殺して生きてきているので、自分のことは二の次に考える癖がついている。
相手が望むことが自分の望むこと、みたいな。
「want to」は無いに等しい。
それに甘えてきた僕にも責任がある。
だからこの機会になおしてもらいたいと思っている。
その場しのぎの「何でもいい」は、取り返しのつかない結果を招きかねない。
わがまま上等。