人間がメンタルのバランスを出来るだけ正常に保つための機能として【忘却】がある。
だから忘れてもいい。「忘れないで!」「忘れてほしくない!」といった気持ちは分かるけど忘れてもいい。
少なくとも強要することではない。
最近は何でもハラスメント化するのでそれに乗っかるとすれば、強要するのは〝忘れるなハラスメント〟ということになる。
金子みすゞさんの言葉を借りれば「みんなちがって、みんないい」のだ。
もちろん、約束事があったとして、それを忘れることにより誰かの迷惑になるのであれば忘れない努力はするべきだけど、そうじゃない場合は忘れることを否定しちゃいけない。
他方、本音では「忘れてもいいのに…」と思っているのに、「忘れるな!」と言うことでブランディングしているのが透けて見えるのは好きじゃない。その多くは立場や食い扶持、イメージを守るためにそうしている。分からなくはないし僕もそうしていたことが正直あるけど、今となっては個人的な美学に反しているから好きじゃない。
連想して、考え方は変わるものであって、以前のそれに固執していては前進や進歩ができない。「前はこういう風に考えていて、それにより支持を得ているから変えてはいけない」と意固地になったり「(否定的に)前はああ言ってたじゃん!」と詰め寄るのはナンセンス。
〝初心忘るべからず〟の初心とは心持ちのことであって全てではない。
と、以上のような考えを言いにくい空気を作り出すのもそろそろいいんじゃない?
では、ここで1曲お聴きください。
清春(SADS)で『忘却の空』
誰かはあきらめることが楽だと言った
「正反対さ」と心で思った
いつも「繰り返しただけ」と迷ったけど
未完成だとしてもいいSTORY
胸に抱いている